|公演情報
『花粉の夜に眠る戀~オ-ルドリフレイン~』尾崎翠著『第七官界彷徨』をモチーフにしたこの作品。
屋根裏部屋で、一人の老女が死に誘われている。彼女は「恋」を待ちながら人々に忘れ去られた作家である。骸骨化した彼女の物語たちが眠りへと誘い、彼女が眠りにつく。
するとそこへトランクを抱えた男と家出した大阪少年がやってくる。男はそのトランクに若き日の叶えられなかった「恋」を閉じ込めていた。そのトランクが開けられたことから老女の物語が息を吹き返す。
時は大正。苔の花粉の降る夜、それが人体に及ぼす影響の研究に失恋の痛みから没頭する二助、物言わぬ患者に心奪われてしまった前景の男で医者の一助、二人の妹であり従兄である三五郎に想いをよせる町子。一助と二助は、将来詩人になりたいと考える町子の夢の中へと巻き込まれていく。やがて鏡をすり抜けて舞台はルーマニアヘ。そこで「戀」をめぐり、乱闘騒ぎとなるのだが……
一方で、屋根裏部屋で練習する楽士たちがいた。彼らは、永遠に迎えることのない明日の本番のために、寝ずに練習を続けているという彷徨える魂たちなのだった。
三重構造の屋根裏部屋で花粉が吹き荒れる中、物語は終わる。
屋根裏部屋で、一人の老女が死に誘われている。彼女は「恋」を待ちながら人々に忘れ去られた作家である。骸骨化した彼女の物語たちが眠りへと誘い、彼女が眠りにつく。
するとそこへトランクを抱えた男と家出した大阪少年がやってくる。男はそのトランクに若き日の叶えられなかった「恋」を閉じ込めていた。そのトランクが開けられたことから老女の物語が息を吹き返す。
時は大正。苔の花粉の降る夜、それが人体に及ぼす影響の研究に失恋の痛みから没頭する二助、物言わぬ患者に心奪われてしまった前景の男で医者の一助、二人の妹であり従兄である三五郎に想いをよせる町子。一助と二助は、将来詩人になりたいと考える町子の夢の中へと巻き込まれていく。やがて鏡をすり抜けて舞台はルーマニアヘ。そこで「戀」をめぐり、乱闘騒ぎとなるのだが……
一方で、屋根裏部屋で練習する楽士たちがいた。彼らは、永遠に迎えることのない明日の本番のために、寝ずに練習を続けているという彷徨える魂たちなのだった。
三重構造の屋根裏部屋で花粉が吹き荒れる中、物語は終わる。
作 | 渡辺えり |
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演出 | 渡辺えり |
キャスト | 宇梶剛士 |
スタッフ | 美術:加藤ちか |